飲食店SNSが続かない理由と週1・15分の仕組み

飲食店SNSが続かない理由と週1・15分の仕組み

「InstagramもFacebookも、最初は頑張って投稿していたけれど、気づいたら3ヶ月も止まっていた」——そんなご経験はないでしょうか。続けられなかった自分を責めてしまっている方もいるかもしれません。でも、私はこれまで30年間、全国の小さなお店のオーナーと話してきて、ひとつ確信していることがあります。続かないのは、あなたの意志が弱いからではない、ということです。

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飲食店のSNSが続かない、本当の理由

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完璧を目指すから、続かなくなる

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週1回・15分でできる「発信の型」を作る

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続けることで、じわじわと積み上がるもの

飲食店のSNSが続かない、本当の理由

「続けよう」と思ったとき、多くの方が最初にやることがあります。きれいな写真を撮ること、気の利いたキャプションを書くこと、ハッシュタグを調べること——そしてそれらを毎日こなそうとすること。

でも考えてみてください。仕込みをしながら、仕入れの電話をしながら、お客さんの対応をしながら、そのうえ毎日SNSも、というのは、どう考えても荷が重すぎます。続かないのは当然のことです。

発信が続く人と、途中で止まってしまう人の違いは、「センスがあるかどうか」でも「時間があるかどうか」でもありません。「型」を持っているかどうか、ただそれだけです。

毎日の仕込みと同じで、発信も「段取りが8割」なのです。何を・いつ・どんな形で出すかが先に決まっていれば、あとは手を動かすだけになります。型のない発信は、仕込みなしで営業に入るようなもの——どこかで必ず息切れします。

完璧を目指すから、続かなくなる

もうひとつ、続かない理由があります。それは「完璧にやろうとすること」です。

写真のクオリティを上げようと照明を買い、投稿文に何度も手を入れ、「これで本当にいいのか」と考えているうちに夜が深くなり、結局投稿できないまま翌日になる。そういうサイクルにはまっている方を、本当によく見てきました。

でも、正直に申し上げると、小さなお店のSNSに求められているのは「完璧なコンテンツ」ではありません。求められているのは「あのお店、ちゃんとやってるな」という安心感と、「今日のあのお店はどうかな」という小さな興味です。

月商100万円前後の小さなお店が、大手チェーンのような洗練された投稿を目指す必要はありません。むしろ、手作り感のある、そのお店らしい投稿のほうが、お客さんの心に届くことのほうが多いものです。

SNSの発信は「選ばれる理由を整える」ための道具です。値段を下げたり広告費をかけたりしなくても、「このお店のことが好き」と思ってもらえる関係を少しずつ積み上げていく、それが小さなお店のSNSの本来の使い方だと、私は考えています。

週1回・15分でできる「発信の型」を作る

では、具体的にどうすればいいのか。私がおすすめしているのは、週1回・15分で完結する「型」を先に決めてしまうことです。

たとえば、こんな型があります。

  • 月曜の仕込み中に1枚だけ撮る(今週のおすすめ食材、仕込みの様子、季節の素材など)
  • 木曜の営業前に15分だけ座って投稿文を書く(「今週は〇〇が入っています」「久しぶりに△△を仕込みました」程度でOK)
  • 投稿する曜日・時間を固定する(毎週木曜の11時、など)

これだけです。写真は1枚、文章は2〜3行、ハッシュタグは5個以内に絞る。最初はこれで十分です。

「週1回では少なすぎるのでは」と思う方もいるかもしれません。でも考えてみてください。今、あなたのお店のSNSは週に何回更新されていますか? 月に1回も更新されていないのであれば、週1回でも5倍以上の頻度になります。続かない「毎日」より、続く「週1回」のほうが、はるかに価値があります。

「何を投稿すればいいか」に迷わないための3つのネタ

型を作っても、「何を書けばいいかわからない」という壁にぶつかる方も多いです。そこで、ネタに困ったときに使える3つの切り口をお伝えします。

  • 「今日の仕入れ」:市場で出会った食材、旬のもの、珍しいもの。専門的な話でなくていい。「今朝、いいアジが入ったので刺身にします」それだけで十分です。
  • 「なぜこれを出しているか」:メニューの背景や、作り始めたきっかけ。「母から教わった味です」「20年前から変えていない一品です」——こういう話は、値段では測れない価値を伝えます。
  • 「今日の小さな出来事」:お客さんに言われてうれしかった一言(個人が特定されない形で)、スタッフのこと、季節の変わり目の話。人柄が伝わる投稿は、静かに強い印象を残します。

この3つをローテーションするだけで、ネタに困ることはほとんどなくなります。

続けることで、じわじわと積み上がるもの

SNSの発信を週1回、半年続けたとしましょう。それだけで約25本の投稿が積み上がります。これは、あなたのお店を知らない人が検索したとき、あるいはふと気になって見に来たとき、「ちゃんと続けているお店だな」という印象を与える財産になります。

一人のお客さんが、あなたのお店を気に入って、月に2〜3回通ってくれるようになったとします。客単価が2,000円なら、1ヶ月で4,000〜6,000円。1年で5〜7万円。そのお客さんが3年、5年と来続けてくれれば、その方がお店に運んでくれる売上は15万〜35万円にもなります。SNSの発信は、そういう「長く通ってくれるお客さん」との最初の接点を作る場所でもあるのです。

派手な広告を打たなくても、値引きをしなくても、「このお店、好きだな」と思ってもらえる積み重ねが、小さなお店の一番の強みになります。

そして少し余談になりますが——「どうすれば発信がうまくなるか」を自分一人で考え続けるより、同じ悩みを持つ仲間と話したり、信頼できる誰かに相談できる場を持つことで、ずっと早く答えにたどり着けることがあります。学びの場や相談できる関係は、発信と同じように、早いうちに整えておく価値があると私は感じています。

まとめ:今日から始める、小さな一歩

発信を続けられる人は、特別な才能があるわけでも、時間が余っているわけでもありません。「続けられる仕組み」を先に作っているだけです。

完璧な投稿より、続く仕組み。毎日の更新より、週1回の型。そこから始めてみてください。

今日、ひとつだけやってみてほしいことがあります。スマートフォンのカレンダーに「SNS投稿」の予定を、来週の同じ曜日・同じ時間に1件だけ入れてみてください。15分で構いません。何を書くかは、その時間が来てから考えれば大丈夫です。

型を持ったお店は、じわじわと、確実に育っていきます。あなたのお店が、長く愛される場所であり続けることを、心から願っています。


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